第74章 自ら訪ねてくる

彼女は身を起こし、実験結果に目を落とした。ひとつひとつを確かめるように、慎重にデータを保存する。

それから研究室の扉に鍵をかけ、帰ろうとした。

これはただの個人の名誉の発表会じゃない。闇の勢力と、初めて真正面からぶつかる戦いでもある。

南坂海乃が研究室を出た瞬間、いちばん見たくない相手が視界に入った――佐藤詩乃。

「南坂海乃、このクズ。なんでまだ私たちの前に現れるのよ!」

いつものか弱さはどこにもない。詩乃は壁にもたれ、瞳の奥に露骨な憎悪を宿していた。

「警告するわ。優に近づかないで!」

南坂海乃は鼻で笑う。

「それはこっちの台詞。あんたが優をちゃんと躾けなよ。私の前に出てこ...

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